発達障害者あるある
発達障害者あるあるで「流行が遅れてやってくる」というのがあるそうなのですが、皆さんはいかがでしょうか?
私はすごく納得です…!(最近では今頃になってコップのフチ子ちゃんのかわいさに目覚めAmazonで購入。2012年に発売とのことで10年遅れてブームがやってきました💦)
今回ご紹介する本『ケーキの切れない非行少年たち』も、刊行されたのは3年前の2019年で、続編(『どうしても頑張れない人たち~ケーキの切れない非行少年たち2』)やマンガ版も刊行されているほど、とても話題になり流行った本ですが、今になってようやく手に取り、「こここれはすばらしい本だ…」と衝撃を受け、ご紹介する次第です。
(皆が盛り上がっているときにいっしょに盛り上がればいいものを、この間の悪さよ。。)
社会生活に困難が発生する障害
本書は「境界知能」について書かれています。「境界知能」とは、
IQ71~84の人。IQの平均は100。知的能力が平均以下だが、IQ70以下の知的障害には該当しない、グレーゾーン
のことです。
ちなみに発達障害の定義は、以下です。
生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさ・凸凹(でこぼこ)と、その人が過ごす環境や周囲の人とのかかわりのミスマッチから、社会生活に困難が発生する障害(引用元:㈱LITALICO HP)
本書には、「この世の中で普通に生活していく上で、IQが100ないとなかなかしんどいと言われています。IQ85未満となると相当なしんどさを感じているかもしれません」とあり、人口の10%いるという境界知能の方は、社会生活に困難が発生していても、障害に該当しないと判断され、教育・福祉の支援から漏れてしまい、非行・犯罪を犯してしまう、繰り返してしまうという現実があるとのことです。。
支援が必要な人たち
この本を読んで、大学生のとき、裁判の傍聴に行ったときに抱いた感情を思い出しました。
私は言語性IQと動作性IQの差が30以上ある発達凸凹のためか、口頭での即時的相互的な会話がうまくできません。加えてASDのためか、どこか<変>な印象を持たれることが多く、会社で思わぬ濡れ衣や誤解されたり…ということがあったりします。
ですので、
私は、もし誤解されて逮捕されても、うまく弁解できないのだから、どうなってしまうのだろう……。
裁判を見ていてとても怖くなりました。
YouTubeで境界知能の方がお話されている動画を拝見したのですが、恐れながら、そのたどたどしさが自分と似ていると思いました。
ケーキの切れない非行少年たち=境界知能の方が、うまくコミュニケーションできず、どんどん悪い方へ行ってしまうのが自分事のように思われました。
私は誤解されても即時的相互的会話ができずうまく/正しく弁解できないので、予め、誤解されないように、「そんなことしない」と思ってもらえるように、日頃から規則を守り礼儀正しくあるように努めています。。
が、人がどう思うかは完全にコントロールできませんから、時に障害に理解のある方にサポートをいただいております。
(性悪説的目線で対される/決めつけてかかる人が本当に苦手です…。)
2022年12月13日、以下のニュースを目にしました。
厚生労働省・法務省・文部科学省にみんなの結論を提出 「境界知能」の人が生きやすい社会にするために 98%の人が措置や配慮に賛同 政府は検討会議を
「境界知能」の人が生きやすい社会にするために、学校や家庭などでの、早い段階からのトレーニングで認知機能を強化する取組に対する支援強化などの取組を提案
PR TIMES
「知的障害はIQが70未満」という定義も、支援現場の実態に合わせるために基準数値をIQ85から70に引き下げたとのことですから、支援が必要な人に支援が行き届くように、そして自分も含め、支援を裏切らないように、、と思われるところです。。
備忘録:内閣府HP